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1/18/2013

人生をもっと自分の手元に

ネットの普及というのは、大企業であることが、逆に不利になるケースが増えてくる時代をもたらすかも知れない、というようなことを考えています。

大企業のデメリットというのは、意思決定に時間が掛かるとか、何かと保身に傾きがちな人が増えがちとか、オペレーションに従事している「だけ」の人が多いこと。大きな組織になっていくというのはそういうことで、それは避け難いものです。でも、その副作用として、そういう人々が醸し出す文化に絡めとられて、価値を産むのに役立つ先端的な専門知識を持ってそれを発揮したい人とか、それを日々更新する努力をする意欲が高い人というのは大立ち回りを演じる場所が少なくなっていきます。

この先どういう社会になっていくんだろうなぁ、ということを妄想すると、
・ネットで個々人が簡単につながって色々とインタラクションしやすくなる
・力のある個々人でチームを組みやすくなる
・そういったチームの方が、より速く、質の高いソリューションを生み出しやすくなる
・そういった力のある人達により高付加価値な仕事が入るようになる
といった社会になっていくのではないかと思います。結果として、はじめに挙げた様な、ただオペレーションを回す、とか内向きの調整に勤しむ、とか、大企業であるばかりに必要になってくる仕事をする人達を雇い続けることのデメリットの側面が大きくなるような気がします。そういった仕事ができるせいで、余計に意思決定に関わってくる人たちが増えていったりして、提示するソリューションや製品に切れ味がなくなったり、意思決定が遅くなったり、という感じで、結果が出せなくなるのです。

大きな組織に入ってしまうと安心しちゃったりしがらみに疲れたりやりたいことができなかったりして、前に進んだり社外の人に会って新しいことを学んだりする意欲が削られていく感じがあるのですが、気のせいでしょうか。でもその中で安穏としていると、放り出された時に、自分の拠り所となるものが何もないというような事態になってしまうことが想像できて、それはとても恐ろしい事だと思うのですが。そういうことは何となく感づいていている割りに、戦々恐々としながら文句を言いながらも、当面安心だからと言って、本当はいつ裏切られるかも知れないものにしがみつく競争をしている。しかも無意識に。大きな会社に入ってみると、そういうところがとても目に付きます。貴重な人生の時間を切り売りして安心を買う。。。どうなんでしょうか。

僕は、自分の人生はもっと自分でコントロールしたい。そのために発生するリスクや不便は仕方ない。自分に力がないだけだから。

強い個人が、もっと自由に、緩やかに繋がり合いながら、相互に刺激し合いながら、面白いものを沢山作っていけるような社会、文化になればいいのに、と思います。勿論、できる限り沢山の「強い個人」を作れるような仕組みも用意して。そして、自分を常にアップグレードできる人が、ちゃんと評価されるような。そういう努力を怠らない人をちゃんと応援できるような。

会社に頼らなくても、自分の能力を活かしてある程度継続的に仕事をとれるような、新しい市場のようなものを作れないか、と考えています。時間を売り買いするのではなく、純粋に能力と課題解決を売り物にして報酬を得られるような仕組みです。そういったものがあれば、企業も個人も、或は専門職の人が集まった緩やかなチームも、ある程度平等な土俵で勝負できるようになり、大きな企業に入ることのメリットが薄れて行く気がします。安心という対価と引き換えにして失っていた、人生の選択の自由であったり、持っている能力をちゃんと必要とされる場所で活かすことで得られる喜びであったり、それを取り戻すのです。

そういったことができるようになることは、社会にとってもいい事だと思うのです。

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