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7/01/2014

<気になるワード(1)> 「流れ」

<気になるワード>シリーズを気まぐれに始めてみます。

これは気になることについて、独り言的につらつら述べるものであり、記述の中には誤解なども多々ありうることを始めにお断りしておきます。

さて。
もし「自分的よく使うワードランキング」なるものがあるとすると、ここ1,2年で急上昇して上位に張り付いているだろうなー、と思うワードがありまして、それが「流れ」です。

して、そのココロは?

私は、世の中の物事ってやっぱり何かしら共通の法則に基づいて動いているんだろうなという、ある種の信念のようなものを持っています。信念というのもなんだか堅苦しいのですが、他によい言葉が見当たりません。
(これは完全なる主観なので、「それは間違っている!」という方も当然いるとは思うのですが、完全なる主観でそう信じてしまったので、とりあえずは「そうかもしれない」とさせて下さい。)

昔々のギリシャの哲学者ヘラクレイトスは、様々な自然現象の観察の結果、「万物は流転する」と喝破して万物の根源を「変化と闘争」としました。そして、変化と保存が同時進行するものの象徴として「火」を挙げ、物質はすべて火から生ずる、と言ったといいます。

万物が火から生じるというのは正直なところよく分からないのですが、少なくとも言葉だけを見ると「流転」のところは多いに賛同したいと思う訳です。どこからも確認をとっていませんが、仏教の基本的なコンセプトの一つもそういうことなのではないかなと思っています。

つまり、変化こそが世の真理であり、具体的な形を持って安定しているように見える、たとえば岩のようなものですら、実態は絶えず変化の只中にあってやがては形を変えていく、という風に見るということです。我々の存在も同様。街を走っている車も、目の前のテーブルも、山も、地球も、全部です。そして、「何かしら共通の法則」に基づいたあり様を端的に指す言葉の一つが「流れ」なのではないかな、と感じている訳です。

どんなものも流れゆくということが世の常ならば、その流れに逆らうことや、流れゆくものを囲い込んで自分の懐にしまいこむことは、不自然なことです。そういった不自然なことをしようとすると、無理な負担が掛かったり、淀みが生じて具合が悪くなったり、色々な不都合が生じます。人とのつながり、情報、お金、栄養、資源、運、仕事、などなど。

よって、執着を捨てて流れに乗るように心がけると、意外といろんなものがもっとうまくいきやすくなるんじゃないかと思っています。

私が現在関心を持っているのは、人の集合の中で、新しい知識を生み出す為の「協創(Collaboration)」の創発を促進するシステム作りなのですが、これに対しても同じ考え方を適用できると考えています。つまり、システムの構成要素間、或はシステムの内外の情報や知識の流通と処理において、流れを阻害する要因を取り除き、自然な流れを発生させる仕掛けができているかどうかに着目することで、分析や評価に使うことができる共通のモデルを作ることができるのではないか、という漠とした仮説があります。

そうした前提のもとで研究を進めようとする時に、「流れ」に関する研究で先を行っている分野から示唆を得たいなーということで、流体力学がキーになるのではないかと、とても気になっているところです。

しかし。。。問題は、この流体力学、高校で物理やら化学やらから逃げ出してしまった人間にとっては、とっても厄介な分野な気がします。どなたかお詳しい方に、最もコアな部分の理解をお助けいただきたい!

ということで、今回はこの辺で。

次回は「渦」について書きます。
「流れ」の中にある世界において、流れつつも一定の秩序を形成しているものとして端的な例が、「渦」だと思うからです。


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